釈尊はなぜ繰り返し夢について説かれたのか
釈尊が繰り返し夢を説かれたのは、父君である浄飯王を覚醒させるためでした。浄飯王は長年王位に就き五欲の楽しみに耽り、自らを省みることが困難な状況にあったため、釈尊は夢の比喩をもって速やかに修行に励み解脱を求めるよう諭されたのです。同時にこれは全ての弟子たちへの警鐘でもあり、諸法の虚妄性を認識させるための教えでした。意根が真にこの虚妄性を認めた時、人は証を得て小乗の初果以上の位に至り、解脱への道を歩み始めることができるのです。
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