意根の作意については、第一に、その習気の慣性によって、頻繁に現れ比較的馴染み深い法に対して注意を向ける習慣があり、容易に作意を起こす。第二に、意根が目的なく作意を起こし、散乱した習気に縁って攀縁する傾向がある。第三に、意根は関心を抱く法に対し、容易に作意を生じる。第四に、意根は重大かつ重要な法に対して作意を起こしやすい。第五に、意根が特定の法に貪愛するため作意を生じる。第六に、意根が瞋恚などの煩悩によって作意を起こす。第七に、意根が自己に必要な法に対して作意を生じる。第八に、意根は突然現れた法に対して容易に作意する。
意根が作意した後、触・作意・受・想・思の心所が現れずに運行しない場合もあれば、思心所が存在せず意根が行動を決定しない場合もある。あるいは想心所が現れず、意根が縁となる法を執取しない場合もあり、受心所が現れず意根が感受を欲せず縁の法に興味を持たない場合もある。最初の段階において、前の心所が現れなければ、後の心所も現れる必要がなくなる。
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