衆生無辺誓い度す
煩悩無尽誓い断つ
法門無量誓い学ぶ
仏道無上誓い成す

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日常開示

2021年01月22日    金曜日     第2 回の開示 合計3021回の開示

西方極楽世界は三界に属するのでしょうか

この問題を理解するためには、まず以下の三つの問題について考える必要があります:三界とは何か?三界の各々の特徴は何か?三界の外には何があるのか?その後、極楽世界の特徴を考察し、三界の各々の界と照合することで、比較を通じて正しい結論を導き出します。この思考順序は主題に密着しており、学校で作文の得意な学生は常に主題に沿って執筆します。特に試験においては、もし主題から外れた場合、内容が優れていても不合格となり、零点を付けられる可能性すらあります。 

三界の特徴を問う際には、欲界の特徴・色界の特徴・無色界の特徴を考察し、次に西方世界の特徴を考え、三界の特徴と対照させる必要があります。比較を通じて、西方世界が三界内に存在するか否かを知ることができます。これが問題解決の基本的な思考法であり、極めて簡明です。ただしこれは比量による認識であり、結果が正しい可能性(あるいは完全に正確な可能性)はあれど、現量観察による実証的知見ではありません。現量観察は二者比較を必要とせず直観的に了知します。比量は意識による比較推論であり、現量知は禅定中の意識による現前観察に加え、意根が意識と共に観察するか、あるいは深く思惟を重ねることで事実に即した結論を得ます。禅定がなければ、これらは達成されません。 

欲界の特徴は何でしょうか。まず欲界の衆生には五蘊十八界の法があり、色法である器世間(山河大地など)が存在します。心法としては八識があり、識には善・悪・無記の心所法が存在し、無明と貪瞋痴を具え、特に欲界の全ての法に対する貪欲が顕著です。色界の特徴は何か。色界の衆生は四禅八定を有し、基本的には初禅定にあります。色法としての色身と器世間が存在し、心法としては八識・七識・六識・五識・四識・三識があり、心所法は善と無記の二種で悪心所法はなく、悪心所法は制伏・圧伏されているため必ずしも断絶されず、定心所法が顕著で常に定中にあり煩悩は現前しません。 

無色界の特徴は何か。名称の通り色法がなく、器世間の宮殿や山河大地なども存在せず、色身もありません。ただ六・七・八の三識が四空定中にあり、心所法は不善不悪で一切の煩悩が制伏されており必ずしも断絶されず、定心所法がより顕著に現れます。 

西方極楽世界の特徴は何か。極楽世界の凡聖同居土には阿毘跋致以上の全ての位の菩薩と、阿毘跋致以下で明心も証果も得ていない凡夫衆生が存在します。これらの衆生は全て五蘊十八界を具え、色法としての色身と宮殿・花草樹木・大地河池などがあり、心法として八識を有します。心所法は善と無記が多く、悪心所法は存在しません。菩薩たちは禅定を修め、凡夫衆生も長期にわたり蓮華宮殿に住するうちに心識が転換され、悪をなさず散乱することなく、皆禅定を得て一心に仏法を思惟します。菩薩たちの貪欲は既に制伏または断除されていますが、凡夫衆生の貪欲は断じ切れずとも制伏されています。 

このように、極楽世界は色界の特徴と欲界天界の特徴を併せ持ち、無色界の特徴を持たないことから、三界内の法に属します。三界外に出るのは無余涅槃後の阿羅漢のみであり、仏菩薩ですら三界外に出ず、衆生を度し尽くさない限り永遠に三界外に出ず涅槃に入りません。なぜなら三界外には世俗法が一切存在せず、色法も七識の心法もなく、五蘊十八界の法が全て滅した状態で第八識のみが残るからです。諸仏菩薩がどうして自らの五蘊十八界を滅し、五蘊身を用いずに衆生を救済できましょうか。よって極楽世界も諸仏国土も全て三界内に存在し、諸仏菩薩もまた永遠に五蘊の衆生と共に三界内に在住するのです。

——生如法師の開示
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