衆生無辺誓い度す
煩悩無尽誓い断つ
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日常開示

2020年12月17日    木曜日     第2 回の開示 合計2916回の開示

阿含口解十二因縁経

(五)原文:色は身にあらず。ただ名を以て身と為す。眼耳鼻舌身意有りと雖も、また身に非ず。何を以て故か。設い耳是人と為すならば、当に一切を聴くべし。形より名を得ることを譬えば、金字の如し。譬えば金を以て物を作るが如く、これより因りて字を得るなり。地水火風空、是の五事身を作るも、また身に非ず。何を以て故か。身は細滑を了別するが故なり。人死して後は地も細滑を知らざるが故に、地水火風空は身に非ざるを知る。身も空、意も空、俱に空にして所有無し。また痛痒無し。何を以て故か。人死して後はまた痛痒を覚えざるが故に、是の如くを空と為す。意既に身を離るれば、また痛痒無し。ただ因縁の共合によるが故に、還って無有に帰す。 

釈:色蘊は衆生の身に非ず、受想行識の四蘊の名こそ衆生の身なり。眼耳鼻舌身有りと雖も、また身に非ず。何故か。仮に耳根を人身と為すならば、当に一切法を聴くべし。然るに実際には耳根はただ音声のみを聞くことができ、他の法は聴き了別すること能わず。一切法は形相より名を得る。譬えば金字の如く、黄金を以て器物を造るは、金の形相より名を得るが故なり。金の指輪・金の腕輪等の如し。地水火風空の五大種子は色身を構成すれど、また身に非ず。何故か。身は細滑触を了別するが故なり。人死して後もなお地水火風空有れど、細滑触を知らざるが故に、地水火風空は身に非ざるを知るべし。実は四蘊の身も空、意根も空、全ては空にして無所有、受覚も無し。何故か。人死して後は再び受覚無きが故に、一切は空なりと説く。意根が身体を離るれば、また受覚無し。五蘊身はただ因縁和合によりて有るのみ。因縁离散すれば、遂には無有に帰し空無と成る。 

原文:身中に十二の風有り。上気風・下気風・眼風・耳風・鼻風・背風・脇風・臍風・臂風・足風・曲風・刀風。刀風は病人に至り、生を殺す刀風。刀風は人命を断截す。生老病死。生とは母胎に初めて堕つ時を謂う。已に生ずれば即ち老ゆ。止とは意中の止を謂う。止を用うるが故に出入の氣息を敗る。身本を見了す。 

釈:衆生の身中に十二種の風有り。上行気の風・下行気の風・眼風・耳風・鼻風・背中の風・脇の風・臍の風・腕の風・足の風・隠密の風・刀風。刀風は人を傷つけることができ、生を殺す刀風。人命を断ち切る。生老病死有り。生とは母胎に初めて堕ちた時を生と為す。生じた後次第に老ゆ。生命の終止を死と為す。終止する時は意根が色身に於ける止なり。意根が色身に於ける作用が止むが故に、敗れたる氣息現前し、この時身の本来を知了する。 

原文:十事を合して敗と為す。身中の五事:一に地、二に水、三に火、四に風、五に空。堅きを地と為し、軟らかなるを水と為し、熱きを火と為し、気を風と為し、飲食の出入を得る処を空と為す。また余の因縁和合して人と成る。自ら我が身と計度す。若し万物を身と為さんと欲せば、当に五因縁の和合有るを校計すべし。一に色、二に痛痒、三に思想、四に生死、五に識。是の十事和合すれば、即ち生死を見る。 

釈:十種の事が合わさって壊敗と成る。身中の五事:一に地、二に水、三に火、四に風、五に空。堅きを地と為し、柔らかなるを水と為し、熱きを火と為し、氣息を風と為し、飲食の出入する処を空と為す。また他の因縁和合して人と成る。自ら五和合を我が身と執着す。若し万物を悉く身に包含せんと欲せば、更に五因縁法を和合せしむ:一に色蘊、二に受蘊、三に想蘊、四に行蘊、五に識蘊。この十の因縁和合すれば、生死法は顕現す。

——生如法師の開示
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