眼根の自性得ることできない
地界が清浄であれば、構成される眼処も清浄となる。原材料が清浄であるがゆえに、組成される色法も清浄となる。水火風の界がすべて清浄であれば、構成される眼根も清浄となる。原材料が清浄であるがゆえに、組成される色法も清浄となる。外見的には眼根の色法が現れ、色法の相貌を有するが、色法はかくのごとく虚妄不実である。四大の種子が微細に流転し、眼根が漸次に形成され、無所有のうちに建立される。その原材料は形相なき空性の種子であり、この種子は如来蔵より流転して現出する。すなわち眼根の実質は如来蔵にほかならず、完全に如来蔵に帰属する。よって眼根の自性は得ることできない。
如来蔵は自性清浄にして、不生不滅・不増不減・不来不去であるがゆえに、そこより出力される四大の種子も清浄となり、構成される眼根の自性もまた清浄となる。眼根の自性は不生不滅・不増不減・不来不去にして、自我の主宰性もなく、造作性もない。すべては如来蔵の属性であり、眼根と称すべき微少な法も得られるものではない。
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