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日常開示

2020年12月10日    木曜日     第4 回の開示 合計2893回の開示

父子合集経講話(五四)

識界とは何か。

原文:大王。識界とは如何なるものか。眼根を主とし、かの形色及び表色に縁るを、眼識界と名づく。他の五根がそれぞれ自境に縁り、各別に建立するを、五識界と名づく。またこの識界は根に執着せず、境に住まず、内にあらず外にあらず、またその中間にもあらず。

釈:大王、識界とは何でしょうか。識界の意味は、眼根を主として色塵の形色と表色に縁る時、これを眼識界と呼びます。他の五根がそれぞれ対応する塵境に縁り、各々に対応する塵境を建立する時、これを五識界と呼びます。さらにこの識界は、根に付着せず、塵境に留まらず、根と境の内外及び中間に存在しません。

識界とは何か。眼・耳・鼻・舌・身・意の六識を指します。眼根を主とし、「縁」とは依り頼む意味で、眼根などを識心が生じる助縁とし、眼根を主として色塵の形色(形状ある色)に縁ります。例えば長短・方円・高低・肥痩など、これを形色(形状)と呼びます。表色とは表れる行住坐臥・屈伸・各種の動作などを指します。ここで眼根を主とすると同時に、意根が色塵上の法塵に縁る時、眼識と意識が生じ、共同で色塵の形色・表色・顕色を了別します。根と塵が接触し、如来蔵が生じた眼識と意識を識界と呼びます。

他の五根も同様に、耳根を主として音声に縁り、意根も音声上の法塵に縁る時、如来蔵が耳識と意識を生じ、共同で声塵を了別します。鼻根を主として外の香塵に縁り、鼻識と意識を生じ、共同で香塵を了別します。舌根を主として味塵に縁り、舌識と意識を生じ、共同で味塵を了別します。身根を主として触塵に縁り、意根が同時に触塵上の法塵に縁る時、身識と意識を生じ、共同で触塵を了別します。これらの識を総じて識界と呼びます。

識界は全て根に住せず、境にも住せず、根と境の内外及び中間にも存在しません。識界は形がなく、色法と混ざり合わず、融合もしないからです。

——生如法師の開示
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