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日常開示

2020年11月29日    日曜日     第2 回の開示 合計2849回の開示

雑阿含経(三七二)その二

(二)原文:また問う。世尊。誰が愛するのか。仏は頗求那に告げた。我は愛する者ありと言わず。もし我が愛する者ありと言うならば、汝はかくの如く問うべきである『誰が愛するのか』と。汝は問うべきである『何の縁故に愛ありや』と。我はかくの如く答うべきである『受を縁として愛あり。愛を縁として取あり』と。また問う。世尊、誰が取するのか。仏は頗求那に告げた。我は取する者ありと言わず。もし我が取する者ありと言うならば、汝は問うべきである『誰が取するのか』と。汝は問うべきである『何の縁故に取ありや』と。我は答うべきである『愛を縁として取あり。取を縁として有あり』と。 

釈:頗求那がまた問うた:世尊、誰が貪愛するのですか。仏は頗求那に告げた:我は貪愛する者があると言ったことはない。もし我が貪愛する者があると言うならば、汝は『誰が貪愛するのか』と問うべきである。汝は『何の因縁によって貪愛が生じるのか』と問うべきである。我はかくの如く答えるべきである:『受があるが故に貪愛がある。貪愛を縁として取の行為が生じる』と。頗求那がまた問うた:世尊、誰が取するのですか。仏は頗求那に告げた:我は取する者があると言ったことはない。もし我が取する者があると言うならば、汝は『誰が取するのか』と問うべきである。汝は『何の因縁によって取が生じるのか』と問うべきである。我はかくの如く答えるべきである:『貪愛の故に取が生じる。取を縁として三界の有が生じる』と。 

原文:また問う。世尊、誰が有するのか。仏は頗求那に告げた。我は有する者ありと言わず。もし我が有する者ありと言うならば、汝は問うべきである『誰が有するのか』と。汝は今問うべきである『何の縁故に有ありや』と。我は答うべきである『取を縁として有あり。当来の有を招く。触が生ずる、これを有と名づく。六入処あり。六入処を縁として触あり。触を縁として受あり。受を縁として愛あり。愛を縁として取あり。取を縁として有あり。有を縁として生あり。生を縁として老病死憂悲悩苦あり。かくの如く純大苦が聚集す。六入処が滅すれば触も滅す。触が滅すれば受も滅す。受が滅すれば愛も滅す。愛が滅すれば取も滅す。取が滅すれば有も滅す。有が滅すれば生も滅す。生が滅すれば老病死憂悲悩苦も滅す。かくの如く純大苦の聚集が滅す』と。仏がこの経を説き終わると、諸比丘は仏の説かれたことを聞き、歓喜して奉行した。  

釈:頗求那がまた問うた:世尊、誰が有するのですか。仏は頗求那に告げた:我は有する者があると言ったことはない。もし我が有する者があると言うならば、汝は『誰が有するのか』と問うべきである。汝は今かくの如く問うべきである:『何の因縁によって三界の有が現れるのか』。我はかくの如く答えるべきである:『取の心行がある故に三界の有がある。取は未来世の有を招来する。触が生じた時、これを有と称する。六入処がある故に触がある。六入処の因縁によって触が生じ、触の因縁によって受が生じ、受を縁として愛があり、愛を縁として取があり、取を縁として有が生じ、有を縁として生命が出生し、生命がある故に老病死憂悲苦悩があり、かくの如く純大苦が聚集する。もし六入処が滅すれば触も滅し、触が滅すれば受も滅し、受が滅すれば愛も滅し、愛が滅すれば取も滅し、取が滅すれば有も滅し、有が滅すれば生も滅し、生が滅すれば老病死憂悲苦悩の純大苦聚も滅する』と。 

十二因縁法においては、識を食する者なく、触する者なく、受ける者なく、愛する者なく、取する者なく、有する者なく、生ずる者なく、老病死する者なし。これら一切の法は因縁によって生じたものであり、因縁によって生じた法には主宰者がない。それでは誰が識を食とするのか。誰が触し、受け、愛し、取り、有し、生じ、老病死するのか。能くする者なく、これらはただ浮雲の如き仮象に過ぎず、過ぎ去って留まらず、絶えず移り変わり、生滅変異し、得ることができない。時が移り境が遷れば、もはや触することなく、たとえ触することがあっても当時のような受はなく、更に愛もなく、取着することもない。しかしながら後世の有は免れ難く、別様の触、別様の受・愛・取がある。これが変異である。 

もし主宰者があれば、これらの法は変異せず、常に一つの触、常に一つの受、常に一つの愛、常に一つの取、常に一つの有があり、生老病死はない。主宰者なき故に必ず生滅変異無常であり、恒常でなく、必ず識を食する者なく、触する者・受ける者・愛する者・取する者・有する者・生ずる者・老病死する者なし。

——生如法師の開示
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