「万法唯識」とは何ですか。
全てのものは自らが所有するものではなく、ただ我々が一時的に利用できるだけで、決して捉え続けることはできません。外界の全ての法は滅び、自我を構成する五陰の身も滅びます。いったい何を捉え得るでしょうか。我々は死に、世界は消滅し、全ては頼りになりません。たとえ我々が永遠に滅びずとも、世間は崩壊し、地球が滅び、宇宙虚空さえも滅びれば、色身が存在する空間すら失われます。故に全ての法(現象)は自己を含め、何一つ執着できず、何も捉えられません。金銀宝玉も地水火風によって構成され、如来蔵が顕現させたもので、縁が滅すれば消滅します。三千大千世界さえも消滅するのです。
もし地界がなければ、その堅固な性質はどこから来るのでしょうか。如来蔵がなければ地界も存在せず、全ての法は如来蔵が顕現させたものです。万法の根源は如来蔵にあり、万法が全て虚妄であると知ることを「万法唯識」と言います。
0
+1