繁中日語

日常開示

2020年11月18日水曜日第1 回の開示 合計2801回の開示

牛に琴を弾く

琴の調べは悠揚として雅やかで耳に心地よいが、牛は愚かで最初は理解できず、ましてや賞賛することもできない。なぜなら、意根というこの牛は無明が重く、無始劫より生死輪廻の中でほとんどの時間を苦報を受けながら過ごし、世間や出世間の真諦を薫習する機縁がなく、したがって解脱の理をこれまで理解することがなかったからである。仏法がこのように素晴らしいものであっても、意根はそれに気づかず、その意味を理解せず、さらには解脱の法を求めることさえしない。意識による意根への薫染は、まさに牛に対して琴を弾くようなものである。

この時、意識は自らの演奏技巧を訓練し、忍耐強く長期間にわたって弾き続けなければならない。そうすれば、いつか意根の牛はその中の韻味を理解するようになる。意識は訓練の工夫を強化し、どのような曲調を弾いても意根の牛が必ず理解できるようにすることが求められる。これは非常に容易なことではなく、大いに苦労する必要がある。牛が曲調を理解するようになれば、その後は事がスムーズに進み、修行は順風満帆となるだろう。

——生如法師の開示

父子合集経講話（十）

雑阿含経（三四七）の一