内なる地界とは何か?
原文:大王よ、内なる地界とは如何なるものか。内なる身体に生じる硬きもの、毛髪・爪・歯・皮膚・肉・筋・骨を指す。もし内なる地界が生じなければ、滅することもなく、集行も存在しない。
解説:仏は説かれた。大王よ、内なる地界とは何か。地界とは如来蔵に内在する地大の種子である。如来蔵に地大の種子が存在する故に、物質的色法の堅固性を生じ、器世界の生存環境と衆生の身体根を顕現させる。内なる地界とは、衆生の色身内部における地大の構成要素であり、身体に内在する堅固性を有する部分、即ち毛髪・爪・歯・皮膚・筋肉・腱・骨格などの地性を帯びた組織部分を指す。
内なる地界は母胎に入る時より生じ始める。意根が受精卵に転生すると、如来蔵は地大の種子を放出して胎児の色身を形成する。これがなければ身体は地大を欠き、水のように軟弱となり、行住坐臥も不可能となる。地界が生じる以上、必ず滅する。生滅あるが故に五陰身を集積し、身行が存在する。もし地大の種子が色身に生じなければ、滅することもなく、五陰身を集積できない。生滅を有する法は仮法であって真実の法ではなく、虚妄の法・空法である。故に我々はこれを貪着執着すべきではない。
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