世の中の一切の法は私のために用いられるが、私の所有に属するものは一つもない。なぜなら私はこれらの法の主人ではなく、一切の法は私が生み出し変化させたものではなく、所有権は私にはなく、私はただ使用権を持つだけだからである。したがって世の中の一切の法に対しては縁に随う態度を持ち、使えるならば暫く用い、使えなければ強いて求めず、とにかく私は何も所有せず、永遠に何も所有しない。有用なものであれば十分であり、何故苦労して追い求める必要があろうか。ただ求めない時にのみ、心が空になった時にのみ、大いなる福徳が現前し、殊勝な世俗が絶え間なく訪れてくる。これもまたただ私のために用いられるだけで、決して私の所有とはならない。
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