衆生無辺誓い度す
煩悩無尽誓い断つ
法門無量誓い学ぶ
仏道無上誓い成す

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日常開示

2020年09月12日    土曜日     第2 回の開示 合計2612回の開示

『楞伽経』抜粋解説:第一義諦

楞伽経原文:その時、大慧菩薩摩訶薩は再び仏に申し上げた。「世尊よ、どうか説きたまえ。一異・倶不倶を離れ、有無・非有非無、常無常を超越した、一切の外道が行じ得ず自覚聖智のみが行じ得る、妄想自相・共相を離れた第一真実の義に入り、諸地の相続漸次に上上増進する清浄の相に随入し、如来地相に入り、無開発の本願を成就する法を。譬えば衆色摩尼の境界の如く、無辺の相行を現じ、自心現趣の部分の相たる一切諸法において、我及びその他の菩薩摩訶薩はこの如き妄想自性の自共相を離れ、速やかに阿耨多羅三藐三菩提を得んことを」

釈:大慧菩薩は世尊に第一義諦の説法を請う。菩薩たちが第一義諦を明らかにすれば、地々に転進して如来地に入り、究竟の仏世尊となる。この第一義諦は一と異、倶と不倶、有と無及び非有非無、常と無常を超越する。この第一義諦の智慧境は、一切の外道が知り得ず証し得ないもので、既に覚った登地の聖者のみが証得できる。聖者たちは七識妄心が有する自相・共相を離れ、真実の深甚なる理である第一義諦に入る。初地より次第に転増進し、心が清浩を増し、無明を断尽し、七識心が徹底的に清浄になれば如来地に入り、究竟の仏となる。

この第一義諦は摩尼宝珠の如く、無量無辺の光彩を現じ、無量無辺の有為法相を現ずる。自心に現れた現象界の一部の相、及び一切諸法の相について、大慧菩薩は「我とその他の菩薩摩訶薩は、七識心の妄想により第一義諦から現れた虚妄相、これらの自相・共相を離れ、ただ第一義諦相を見ることで、速やかに阿耨多羅三藐三菩提を証得できる」と述べる。妄想の自相・共相には、第一義諦が生じた色法と心法の部分が含まれる。

「一異」とは第一義諦と諸法の関係が一でも異でもないこと、「倶不倶」は共在と非共在を超越すること、「有無非有非無」は存在と非存在の二辺を離れた第一義諦の本質、「常無常」とは第一義諦の不滅性と七大種子の常住性を指す。ただし七識の業種は生滅変化し、修行段階に応じて含蔵する業種が変化するため、その名称も固定されない。

——生如法師の開示
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