入胎識は胎に入らず、仮に名づけて入胎とす。住胎識は胎に住せず、仮に名づけて住胎とす。出胎識は胎を出ず、仮に名づけて出胎とす。入身識は身に入らず、仮に名づけて入身とす。離身識は身を離れず、仮に名づけて離身とす。涅槃識は涅槃せず、仮に名づけて涅槃とす。
第八識の在り様は誠に容易ならず、父となり母となり、幾人もの幼き子を育み給う。故にその能力もまた至らぬところあり、子らの善悪に随って、飲食を供し業をなすに任せ、七子はすなわち無始劫に流浪し悪を造りて回頭を知らず。されど母は終始子を離れず、互いに心通わせ慈しみ合う。
2
+1