拡大鏡、凹凸レンズ、おかしみを生む鏡、顕微鏡もまた近視眼鏡や老眼鏡と同様の原理であり、いずれも如来蔵が伝導する外相分の色塵を変化させる作用を果たします。これらの鏡によって変化した色塵は浮塵根と勝義根へと伝達され、このようにして黒匣子内の内色塵は幾重もの媒体を経て転変を重ねて形成されたものです。それでは、衆生がこれらのレンズを通して見る色塵に、いったい何らかの真実性があると言えましょうか?外界の本質境たる原始の境界とどれほどの隔たりがあるのでしょうか?触れ得る実質的な相貌が存在するというのでしょうか?
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