声聞・縁覚の空と空如来蔵の空は二つの異なる境地であり、その差異は極めて大きく、混同してはならない。如来蔵の三種の空はいずれも、如来蔵を証得して初めて現量観行が可能となるもので、小乗の空とは全く異なる。如来蔵を証得した後の心の空と、如来蔵を証得する前の空は混同すべからず、その性質も心境も異なる。「菩提に樹なし」は小乗の空を指し、この段階では未だ如来蔵を証得しておらず、空如来蔵とは結びつかない。後に金剛経に説かれる五つの「何期自性」を聞くことによって初めて如来蔵を証得するのである。
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