問:最近座禅中に鋭い耳鳴りが生じますが、無視していれば自然に消えますか。
答:これは気脈が後頭部の耳勝義根に達した際に通過できない現象です。耳根の気脈が滞っている証左ですが、放置しても自然に通じるようになります。ただし時間を要します。速やかに改善するには、後頭部を軽く叩いたり按摩するなど相応の対処法が有効です。気脈が早く通れば思考も明瞭になります。
観想法も有効です。仏光が後頭部に入り、黒い気が百会穴から排出される様を観想します。気脈が頭部全体を通じると意識が明晰になり、精神が爽快になります。金色の仏光が病患部を照らし、病気や業障の気が患部周辺から排出される様を観じます。他の部位が詰まっている場合も百会穴から排出する観想を。ただし定力不足だと病気が途中で停滞し、他の部位に痛みを生じさせます。
気脈は物質的色法であり、識心の働きで制御可能です。禅定の心があれば気脈の運行を調え、身体を整える力が生じます。身が調えば心も調います。
眼の病も後頭部勝義根で気が滞ることで生じ、同様に対処します。肝臓を調えたり腎臓を整える方法も有効です。肝腎の不調が眼耳の障害を招く場合もあります。
内臓気脈を通す補助法として大根のスープを多めに摂取すると良いでしょう。気脈を充実させ運行を強化します。冬場に大根スープを飲めば健康増進に。気脈が充実すると気の感応が良く身体が快適になり、心が静寂で禅定が深まり、座禅の効果が大いに向上します。
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