衆生無辺誓い度す
煩悩無尽誓い断つ
法門無量誓い学ぶ
仏道無上誓い成す

生如法师のウェブサイトロゴ

日常開示

2019年12月08日    日曜日     第1 回の開示 合計2076回の開示

虚空蔵菩薩の修行法門(一)

原文:虚空蔵菩薩は即座より立ち上がり、仏足を頂礼して仏陀に申し上げました。「私と如来は定光仏の御許において無辺身を得ました。その時、四大宝珠を手に執り、十方微塵の仏刹を照らし明かして虚空と化しました。また自心に大円鏡を現じ、内に十種の微妙な宝光を放ち、十方尽く虚空の果てまで流れ注がせました。諸々の幢王刹が鏡内に入り来たり、わが身に融け入りましたが、身は虚空と同一であり、互いに妨げることはありません。この身は微塵の国土に善く入り、広く仏事を行じ、大いなる随順を得ました。この大いなる神力は、私が四大の無依を諦観し、妄想の生滅を観じ、虚空に二つ無く、仏国が本来同一であることを悟り、その同一性において無生忍を得たことに由来します」。仏陀が円通を問われたので、私は虚空の無辺を観察して三摩地に入り、妙なる力が円明であることを以て、これが第一であると申し上げます。

釈:虚空蔵菩薩が自らの修行法門を紹介します。彼は定光仏の御許で無辺身を得ました。無辺身とは虚空蔵菩薩の身体が虚空の如く広大で際限がなく、虚空の広大さがそのまま菩薩の色身の広大さであることを意味します。故に虚空蔵菩薩の色身は虚空を包含し十方世界を包容するため「虚空蔵」と称されます。その広大な色身を持ちながらも、四大宝珠を手に執る機能を具えています。この宝珠は十方微塵の仏刹を照らし、無量無辺の仏国土を遍く照らします。「十方微塵」とは東西南北四維上下の十方向に存在する無数の仏国土を指し、その数は究竟できないほど膨大です。虚空蔵菩薩はこの宝珠の力で十方仏刹を虚空と化します。これは諸仏国土が空幻不実であり、如来蔵の縁起によって幻化されたものであることを智慧をもって観じた故です。

次に自心に大円鏡を現じ、十種の微妙宝光を放って十方虚空を照らします。この「自心」とは如来蔵心を指し、十地菩薩である虚空蔵菩薩の異熟識から現出したものです。大円鏡より放たれる宝光は諸々の幢王刹を照らし、それらが鏡内に映じ入って菩薩の色身と融和します。虚空蔵菩薩の色身は虚空と一体でありながらも、あらゆる仏国土を包含しつつ相互に妨げることなく、微塵国土に自在に入りて仏事を成じます。この不可思議な神力は、四大の本質が無依であり、妄想が生滅する様を諦観し、虚空と仏国が本来同一であることを悟った無生忍から発現するものです。

——生如法師の開示
前の記事前の記事

縁起法と非縁起法

次の記事 次の記事

虚空蔵菩薩の修行法門(その二)

ページのトップへ戻る