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日常開示

2019年10月09日    水曜日     第1 回の開示 合計1960回の開示

法塵と五塵の関連

問:ある説によれば、法塵は単独に勝義根に生じ、意根が接触した後に意識が法塵を了別するとのことですが、これは事実でしょうか。

答:勝義根における法塵は、外五塵と同時に五根を介して勝義根に伝達され、内六塵となり意根の接触対象となります。これは六識による同時了別の基盤でもあります。内法塵は勝義根に単独で生じるものではありません。もしそうであるならば、法塵と五塵は何の関係もなくなり、単独で生じる法塵は唐突で根拠を欠き、五塵の性質と内実を表現できず、五俱意識と五識の密接な関係も失われてしまいます。

五俱意識が法塵を了別し判断を下した後、意根に情報を伝達する際、五識が了別した五塵の情報も意識と共に意根に伝わります。意根は五識生起の俱有依でもあるため、意根が五塵の了別と処理を決意して初めて五識が生起します。従って五識の行為は意根の指揮下にあり、意根に責任を負い、意根の参考に供されるのです。

五塵と法塵が和合して色声香味触法の六塵境界を構成します。五識が了別するのは六塵中の粗相部分、意識が処理するのは微細部分です。この粗細併せ持つ情報が意根に伝達され、意根は粗法と細法の情報を同時に受容し、独自の思量を経て六塵全体に対する判断と決断を行います。

例えば百貨店で衣服を購入する際、色彩豊かな服を見て意根が自身に適した色を選択すれば、眼識と意識は同時に衣服を了別します。眼識は色彩のみを了別し、意識は色塵以外の法塵、即ち衣服のデザイン・生地・雰囲気などを了別します。色塵と法塵の情報が意根に伝達されると、意根は色彩とデザイン・素材を検討し、赤と黒のどちらが適しているか、どのデザインが相応しいかを意識に分析させます。これが独頭意識の役割範囲です。独頭意識が着用時の効果を想像分析し、その結果を意根に伝えると、意根は再び思量判断を重ねて最終決定を下します。こうして諸識が和合運作し、意根が満足する衣服を購入するに至り、六識は意根への奉仕を完遂するのです。

衣服全体を構成する色彩部分の顕色は眼識が了別する色塵であり、色彩以外の形状・材質・サイズ・雰囲気などの形色・表色・無表色は意識が了別する法塵です。両者の和合によって衣服が成立します。衣服が生産加工される際、色塵と法塵は同時に存在しています。各人が了別する時、色塵と法塵は五根を介して同時に自らの勝義根に伝達され、内色塵と内法塵を形成して眼識と意識の分別に供されるのです。衣服の製造時に色彩のみ存在し、デザイン・生地・寸法・雰囲気などの法塵要素がないなどということはあり得ません。そのようなものは衣服と呼べず、裁縫機械で布地を処理する必要も布地そのものの概念も存在し得ません。従って法塵は五塵と結合して存在し、勝義根に単独で発生するものではないのです。

——生如法師の開示
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