衆生無辺誓い度す
煩悩無尽誓い断つ
法門無量誓い学ぶ
仏道無上誓い成す

生如法师のウェブサイトロゴ

日常開示

2019年03月10日    日曜日     第2 回の開示 合計1328回の開示

真如が自性を守らぬは真如に自性無きに非ず

真如が自性を守らないとは、第八識如来蔵が無所有の状態に安住せず、心体内の種子を流注して三界万法の有を形成することを指します。この真如とは第八識本体を指し、第八識本体は当然固有の自体性を有し、あらゆる世俗法とは異なる体性を備えております。もし真如第八識如来蔵に自性がなければ、それは自在ならざる被生法となります。被生法は全て不自在であり、自性無きものは単独の体性を持ちません。しかし真如第八識如来蔵は永遠に独特の体性を保持し、恒に変化せず、故に大自在であります。

涅槃に自性無きは、涅槃が第八識の清浄な状態、独存の状態であり、状態そのものに自体性無く、第八識を顕現させる方便法であるからです。もし真如を第八識本体ではなく第八識の真実性・如如性という性質と解するなら、この真如には自性が無く、無自性となります。

真如が自性を守らないと説く以上、真如第八識には自性が存在し、それが空性であります。第八識は種子を蔵し不空性を具え、縁に随って万法を顕現しますが、万法を現じつつも本体は依然として空性であり、万法そのものではございません。真如第八識が空性という自性を具えるからこそ、万法を成就し得るのです。もし空性という自性が無ければ、万法を成じ得ず、ただ真如第八識のみが存在するに至ります。

第八識真如は如何なる法を現じようとも、黄金が本来の属性を失わぬが如く、常に自らの本性を保持します。金細工の形状に変化しようとも、黄金はその本体性を失いません。真如に自性あるが故にこそ「自性を守らず」と説かれ、その「守らざる」こと自体が存在の現れであります。真如は本来空々寂寥たるものですが、縁に随って一切法を生じつつ、常に本来の性質を保持します。第八識は万法を生じてもその本体属性を失わず、その属性は永遠に不変であります。

第八識が縁に随いながら不変であり、不変でありつつ縁に随うとは、第八識が永遠に不変の自性を具えることを示します。第七識の遍計所執性、前六識の依他起性、第八識の円成実性、これら三自性も全て自性無く、第八識本体に依って存在し得るのであります。

——生如法師の開示
前の記事前の記事

戒・定・慧は一切法を成就する鍵となる要素です

次の記事 次の記事

八識が六塵の境における現れ

ページのトップへ戻る