空空の真髄

我空・法空・空空における「空空」とは何を意味するのか。空とは、第一に得ることができないという意味、第二に現象は存在するが実質は無であるという意味、第三に存在しないという意味である。我空と法空は法界の理体、あるいは道理であり、規則・法則などに類似するもので、記述され顕現された法である。これらの規則法則と理体もまた空であり、如来蔵のような不生不滅の法のように本来から存在するものではない。例えば「私」を一とすれば「我空」は二を表す。一が空であるだけでなく二もまた空である。これを空空という。例えば「法」を甲とすれば「法空」は乙を表す。甲が空であるだけでなく乙もまた空である。これを空空という。例えば犬小屋に犬がいなければ犬は空であり、犬小屋に犬がいないという事実・この道理もまた空である。これを空空という。

我空だけでなく、我空という道理そのものも空であり、我空という現象も空であり、我空という事実も空である。私と我空を並列に見れば、我空も私と同様に空である。犬小屋に犬がいなければ犬小屋の犬は空であり、犬小屋に犬がいないという道理も空であり、この現象も空であり、この事実も空である。空という理体は空であり、本来から存在するものではなく、不生不滅ではない。空の法が存在するならばまだ不空であり、空の法もまた空であることが真の空である。故に空空という。

空という概念を意根の心に懸けて、数年かけて参究し、自らが直接証見することを基準とせよ。たとえ十年、八年かかろうとも自ら証見しなければならず、再び問うても無駄である。仮に二十年、一生かけても価値がある。例えば「白」という色を、私がどう説明し如何に譬喩しようとも、他人は理解できない。これは私の責任ではない。この「他人」とは実は盲人を指す。白色を理解するにはどうすべきか。自らの目で白色を見るべきである。理解は永遠に問題を解決せず、眼を開いて直接見る必要がある。なぜなら目が見えなければ色を見られず、耳根で聞き、鼻根で嗅ぎ、舌根で味わい、身根で触れ、意識で考えてもならず、ただ眼を開いて直接見るしかないからである。故に私は常に皆に勧めている：未熟で証得されていない理解から生じた法を、あたかも究竟であるかのように発表し、自らを是とし、諫めを聞かず、理解の正誤に関わらず何の役にも立たない。直接見ることが真実である。