一切法の生住異滅は業種による主宰です

無量劫における衆生の生死輪廻は、いったい何が主宰しているのでしょうか。ある者は如来蔵が主宰すると言い、またある者は意根が主宰すると言います。この二つの説はいずれも正しいと言えます。如来蔵は受動的な主宰者であり、自ら積極的に衆生を生死輪廻に導こうとする意志を持たず、ただ一切の法と生死輪廻を現出させているという意味で、間接的に主宰者と言えます。一方、意根は能動的な主宰心を持ち、衆生の生死輪廻において主体的に働き、その心と業が一切の法と生死輪廻を支配しています。

私の見解では、衆生の生死輪廻は業種が主宰しています。業種による主宰は即ち如来蔵による主宰を意味します。如来蔵が業種を収蔵し放出し、業種に基づいて衆生の因縁果報を実現させるため、業種の主宰は本質的に如来蔵の主宰と言えます。業種自体に主体性はありませんが、実際には主導的な役割を果たしています。

業種の主宰は同時に意根の主宰でもあります。意根は業種と相応し、どのような業があればどのような意根が生じ、どのような意根があればどのような業が生じます。両者は相互に一致しています。意根が好まない業種も多く存在しますが、結局は意根自らが造り出したものです。意根が主宰を望んでも、相応する業種と因縁がなければ実現できず、業種の流れに従うしかありません。したがって業種の主宰は即ち意根の主宰であり、業種は如来蔵と意根を統一的に作用させます。如来蔵は業種に従って一切の法を生じさせる受動的な主宰者であり、意根は能動的ではあるものの業種に順応しています。結局、一切は業種が決定するのです。

ただし意根の願力が極めて強大な場合、業種を超越して願力が主宰することも可能です。例えば阿羅漢が四禅定を修得すると、本来の寿命を超えて入滅時期を自在に選択できるようになります。これは一見意根の主宰のように見えますが、実は四禅定の修得によって業種が変化し、果報が転換した結果です。生死の自在も業種の変化によるものであり、表面的には意根が主宰しているように見えるに過ぎません。

実際、意根は常に業種と相応しています。一切の法は業種が主宰し、生住異滅を決定します。衆生の六道輪廻は本来業種によって定められていますが、修行によって大いなる清浄な願を発すれば業種が変化し、果報も転じます。表面的には意根の意志が結果を導いたように見えても、本質的には業種が決定権を握っているのです。

例えれば、植物状態の人間が数十年も生存し続ける場合、本来なら意根が身体を離れるべきですが、人間としての福報が尽きていないため業種が存続し、その状態を維持します。福報の業種が尽きれば、意根は直ちに離脱を決断せざるを得ません。過去に証果した者が自ら命を絶って天界に生まれる例も、我見を断じたことによる善業種子が支えとなっており、業種の変化がなければ実現し得ないことです。

業種は如来蔵に蔵され、如来蔵は業種を了別して一切の法を造作し、衆生の因縁果報を現出させます。表面的には意根が主宰しているように見えても、実際には業種の制約下にあります。このように一切の法は因果律の中にあり、因果を超越する存在はありません。