いかにして如来蔵に転依するか

転依如来蔵とは、五陰身の一切の身口意行と心性を如来蔵に帰依させ、如来蔵に似せて、五陰身の染汚性・煩悩性・無明性を如来蔵の清浄無我性に転じることである。如来蔵は如何にして清浄であるのか。例えば如来蔵には貪りという煩悩がなく、財・色・名誉・飲食・睡眠を貪らず、金を見ても目が曇らず、手段を講じて金を儲けたり騙し取ったり搾り取ろうとはしない。五陰身の七識心もまたこのようでなければならない。色を見ても心を動かさず、男色であれ女色であれ、美しい色であれ醜い色であれ、無関心でいる。風が花の群れを過ぎるように、一片の葉も身に付けることはない。五陰身もまたこのようでなければならない。

名声を貪らず、名聞を漁らず、目立ちたがらず、また見せびらかさず、お世辞や恭敬を喜ばず、無名でいる。五陰身もまたこのようでなければならない。如来蔵は日常生活において、飲食・排泄・行住坐臥の一切の資生用具に対し、贅沢せず貪らず、無心で受用する。五陰身はよく知足をわきまえ、浪費せず無駄にせず、見栄を張らず体裁を繕わないようにしなければならない。如来蔵は決して眠らず、また享楽を好まない。五陰身は睡眠の快適さを貪らず、のんびりとした自由を追い求めず、睡眠の蓋を棄て去らなければならない。もしこれらができなければ、如来蔵に依止したことにはならず、たとえ転依しようとしても成功しない。