原文:いかにして内なる事一切が現れず尽き滅び、なされた変壊し無常なる性質を観察すべきか。すなわち、余の時においてこの骨鎖の位もまた現れず、ことごとく敗壊し、離散し磨滅し、一切種に遍して眼には再び見られぬことを観見するによる。この事を見て已り、すなわちこの念いをなす。かくの如き諸行はその性質無常なり。なんとなれば、かくの如き色相が数数改転し、前後変異する現を得るが故なり。
釈:いかにして内なる身の事における一切の法が現れず、全て滅尽し、現れ出た変壊無常の性質を観察するか。後の時に身体が残す一堆の骨さえもなくなり、全て敗壊し、消散し、磨滅し、あらゆる種類の色物が眼に見えなくなることを観察する。これらの現象を観察した後、心にこのような念いが生じる。かくの如き諸行の性質は真に無常である。なぜかく言うのか。死後の屍体の色相が絶えず転換し、前後変異する現象が現前に観察し得られるからである。
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