原文:问。为显何义建立缘起耶。答。为显因缘所摄。染污清净义故。缘起差别云何。谓于前际无知等。如经广说。
于前际无知云何。谓于过去诸行。起不如理分别。谓我于过去为曾有耶。为曾无耶。曾何体性。曾何种类。所有无知。于后际无知云何。谓于未来诸行。起不如理分别。谓我于未来。为当有耶。为当无耶。当何体性。当何种类。所有无知。
解釈:問:縁起法を建立するのは、どのような法義を顕示するためですか。答:因縁の差別によって摂受される有情の染汚と清浄の義を顕示するためです。縁起差別とは何ですか。前世・現世・後世に対する無知こそが縁起差別であり、仏経において広く説かれている通りです。
前世に対する無知とは何ですか。過去世の諸行に対して如理でない分別を生じ、私は本当に過去世があったのか、本当に過去世がなかったのか、私の過去世はどのような相貌で、どのような種類の衆生であったのか、と言うことです。これらすべての無知が前世に対する無知です。後世に対する無知とは何ですか。未来世の諸行に対して如理でない分別を生じ、私は未来世をもつべきなのか、未来世をもたないべきなのか、私の未来世はどのような相貌で、どのような種類の衆生であるべきなのか、と言うことです。これらすべての無知が後世に対する無知です。
原文:于前后际无知云何。谓于内起不如理犹豫。谓何等是我。我为何等。今此有情。从何所来。于此没已。当往何所。所有无知。
解釈:前後際に対する無知とは何ですか。自身に対して如理でない猶予(迷い)を生じ、どのような法が私なのか、私はどのような法なのか、今この有情はどこから来たのか、この世間で滅した後、どこへ行くべきなのか、と言うことです。これらすべての無知が前後際に対する無知です。
三世に対する無知とは、因果と輪廻に対する無知であり、生死に対する無知です。これは衆生の最大の無知であり、根本無明および無始無明とも呼ばれます。
原文:于内无知云何。谓于各别诸行。起不如理作意。谓之为我。所有无知。于外无知云何。谓于外非有情数诸行。起不如理作意。谓为我所。所有无知。于内外无知云何。谓于他相续诸行。起不如理分别。谓怨亲中所有无知。
解釈:自身の内に対する無知とは何ですか。自身の中のすべての諸行あるいは各々別々の行に対して、如理でない作意を生じ、これらの行を私であるとすることです。五蘊の我に関する類のすべての無知が、内に対する無知です。外に対する無知とは何ですか。有情ではない無情物である色・声・香・味・触・法の六塵境界などに対して、如理でない作意を生じ、これらの法は私のものであるとすることです。このような類の作意がすべて外に対する無知です。内外に対する無知とは何ですか。他の有情の相続不断の諸行に対して、如理でない分別を生じ、これらの有情は自分の怨み親しみの相手などであるとすることです。これらの類のすべての無知が内外に対する無知です。
内に対する無知の「内」とは自身の五蘊身を指し、外に対する無知の「外」とは六塵境界を指します。内外に対する無知の「内外」とは、他の衆生の五陰身と六塵境界を指します。内外の法をすべて私と我所とみなし、実法として執取することが無知なのです。
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