意根は無始劫以前より存在しておりますが、滅することのできるものであり、不生不滅の法ではございません。如来蔵が刹那刹那に意根の識種子を出生させ、これが意根の連続不断の運行を形成いたします。したがって、意根もまた生滅性を有すると申されます。
意根の心行は変異して止むことがなく、識種子は生滅を続け、無明は常に転変し、煩悩もまた生滅止みません。よって意根は無常であり、苦であると説かれるのでございます。意根は如来蔵によって出生されたものであり、生滅性を具えるが故に空であり、幻化であるとされます。生滅変異そのものが苦であり、永遠に常一であり得ぬことが即ち苦でございます。
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