問:意識は明らかに脳器官の影響を受けています。例えば、疲労や眠気を感じる時、意識の推理能力と速度は共に低下します。また、人は老いると、意識の推理能力と速度も低下します。例えば、囲碁選手が成績を上げるには、十代や二十代で成果を収めなければなりません。これらはすべて意識が色法と密接に関連していることを示しており、その通りでしょうか。
答:意識の思惟活動は確かに脳の物質的な色法と密接に関連していますが、これらの事実は意識が物質的性質を持つことを示しているわけではなく、あくまで身心が相互に依存し影響し合っていると言えるのです。身体が疲労・衰弱・老化する時、身体の四大構造が変化すると、如来蔵がそれに依って顕現する内六塵も変化し、勝義根も変化します。それに伴い識心の分別も異ならざるを得ません。如来蔵が勝義根に顕現する内六塵が次第に減少し、歪み、変形していくにつれて、六識、特に意識による六塵の了別も次第に困難になり、歪み、不自由になっていくのです。
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