大地遍く法王身

大地のすべてが法王の身であり、確かに偽りではない。塵一つほどの小さな場所であっても、すべて法王が住み持たれるところであり、あらゆるものは真如であり、ひと粒ひと粒が真如である。あらゆるものには何が含まれるのか？三界の世の中の一切のものが含まれる。大は三千大千世界、宇宙の虚空から、小は微塵や細菌に至るまで、すべて真如である。草の一本一本に宿る西来の意（達磨大師が西方からもたらした真髄）であり、草一本、糸一筋たりとも自性を離れず、真如を離れない。この境地を証得すれば、すでに如来の家に入り、極めて長い時間修行を積んだことになる。

なぜあらゆるものは真如なのか？すべてのものは真如の心体である如来蔵の中の七大種子によって生じたものであり、七大種子を離れて存在しうるものは一つもないからである。七大種子は世界全体を満たし、華厳世界を満たし、世界海を満たし、一真法界を満たしている。

七大種子は皇帝の黄袍のごとく、如来蔵は皇帝そのものである。皇帝は世界を巡るが、黄袍は身から離れず、黄袍を見れば皇帝が現れたとわかる。世の中に如来蔵の土壌でないところはなく、如来蔵が到れないところはなく、如来蔵の所在でないところはなく、如来蔵の影のないところはなく、如来蔵でないものはない。虚空から地上までがすべて如来蔵であり、山河大地はことごとく法王の身を現じ、すべて如来蔵によって変現されたものであり、如来蔵によって執持されて初めて存在しうるのである。

青々と茂る翠竹はことごとく般若であり、豊かに咲く黄花はことごとく法身である。世界全体が仏である。これらの言葉を真に理解し証得するには、必ず初地以上の境地に至らねばならず、世も出世も、一つのもの、一つの場所、一つの時も真如でないものはなく、あらゆるものは真如である。これは地上の菩薩の現観の境地であり、世の中に独立して存在し、単独で成立しうるものは一つもなく、すべて真如によって変現され、真如によって執持されている。生も滅も、すべての変異は真如のなすところである。