初地の平等性智とはすなわち意根を指します。意根の善十一心所法は完全に具足しておらず、つまり未完成です。例えば無痴という善心所は完全に具足していません。愚痴無明という心所法は九地・十地の菩薩、さらには等覚菩薩に至るまで存在し、初地から八地の菩薩においては煩悩の現行は断じていますが、なお習気が残っており、覆・嫉妬・驕り・忿り・悩みなどの随煩悩が完全に除去されていないため、その心所法は二十一個を超えています。八地菩薩の心所法でさえ完全に二十一個ではなく、愚痴無明の煩悩心所法が残っており、仏地に至って初めて二十一心所法が完全に具足され、善心所が完備され、煩悩心所が完全に滅除されるのです。
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