因果は三世に通じるものであり、三世とは前世・現世・来世を指します。現在の行いや善悪の遭遇は、果である場合もあれば因となる場合もあります。いわゆる果とは、前世に因があり現世で結果を受けることであり、因とは現世の行いが因となり来世に結果をもたらすことです。他者が善法であれ悪法であれ、あなたに対して行った行為は果である場合も因となる場合もあります。もしそれが果であるならば、前世であなたが因を蒔き、現世でその結果を受けるべきであり、果ではなく因であるならば、相手はあなたに因を蒔き、来世でその結果を受けることになります。これが因果が三世に通じる法則です。ゆえに現在の遭遇が必ずしも果ではなく、また必ずしも因でもないのです。神通力を有する者あるいは大いなる智慧を持つ者のみが、その事柄が果であるか因であるかを判断できるのです。
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