心中で呪文を唱える際、声に出さなければ声塵は存在しません。心中で唱える呪文は法塵に属し、独影境であり、独頭意識が単独で認識するもので、耳識を用いて認識する必要はありません。声塵が存在しないため、耳識が生じることもありません。独頭意識が認識する際、これを心聴と呼び、念じる行為も独頭意識によって行われます。
ただし呪文を念じる際には、意根が主宰として念じる行為を司り、意根が意識を導いて念じさせます。意根が主体となり意識に聴かせ、意根が意識を導いて聴取させます。この過程には第八識が一切の必要を提供し、勤勉に奉仕しています。三つの識が共同して心念心聴を完成させるのです。
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