我見を断つためには、まず「我」と呼ばれるものが何を指すかを知る必要があります。自らの全ての機能属性と照らし合わせ、あらゆる身心活動に現れる「我」を特定しなければなりません。瞬間瞬間の身心活動において現れる「我」、あらゆる法(ダルマ)における身心活動に示される「我」を識別するのです。これほど多くの「我」を見出すことは極めて困難であり、その智慧と観察力は並々ならぬものです。常に盗人を捕らえることができれば、今後再び盗まれず、家宝を失わずに済む前兆です。盗人が罰せられたか否かに拘わらず、捕らえれば既に半分あるいは大半の成功と言え、誠に慶賀すべきことです。
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