原文:汝の念慮によって、汝の色身を駆り立てる。身は念の類いにあらず、汝の身は何の因によって、念の赴くままに従うのか。心に種々の像を取れば、形を取る心が生じ、念と相応ずる。覚めれば即ち心を想い、寐れば諸々の夢となる。されば汝の想念は妄情を揺り動かし、これを融通第三の妄想と名づく。
釈:汝の思慮が汝の色身を駆使する所以である。身体は心念と同類ではないのに、なぜ汝の身体が念想に従うのか。心に境界に対する種々の像を取れば、心にその形が現れ、想いと一致する。覚醒時は心の念想であり、睡眠時は諸々の夢となる。かくして念想が虚妄の情を揺り動かすことを融通第三妄想と称する。これは想陰が融通妄想であることを説く。
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