原文:いかにして園林の変異無常の性を観察すべきか。先に見るに、諸々の園苑中の薬草叢林、花果の枝葉、ことごとく繁茂し、青翠紅輝してまことに愛楽すべきを観じ、後に至っては枯槁し、花果なく、枝葉散り零れ、火に焼かれ水に流されるを見る。この事を見て後、かくの如く思う『かかる諸行の性は無常なり』と。余は前に説くが如し。
釈:いかにして園林の変異無常の性質を観察すべきか。先にすべての園林の中の薬草、叢林、花果の枝葉がすべて茂り栄え、紅花緑葉のまことに愛らしい様子を見たが、後にはこれらの植物がことごとく枯れ果て、もはや花果もなく、葉は散り落ち、あるいは火に焼かれ、あるいは水に押し流されているのを見る。これらの現象を観察した後、心に『かくの如き諸行の性は真に無常なり』と考えるのである。
2
+1