豊かな想像力で作り出されたもので、実践によって得られた結論ではないものは全て脳内補完と呼ばれる。脳内補完の本質は誤解に過ぎず、実在しない事象である。多くの人々の証果や悟りも同様に、修練によって得られたものではなく、想像力が生み出した結果に過ぎない。
意識を半ば麻痺させる段階に至って初めて、修行は本道に入り、多少の進展が見える。聡明な意識こそが悟りを妨げる因縁であり、人が知性を捨てた時に初めて道は顕現する。道を修めるのは愚者が為す行為であり、賢者は道を修めず、ただ想い描く。想い描かれた道は泡沫の如く、何の役にも立たない。道を想うは易く、修めるは難し。故に大多数は近道を選び、修める方法ではなく想う方法を用いるのである。
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