意根の知作用

問：自身の意根は相手の如来蔵が流注する種子の情報を読み取ることができるのでしょうか？ 鍵はやはり如来蔵にあり、衆生の如来蔵は相互に通じ合っています。

答：意根は如来蔵の見分（けんぶん）に依って一切の法を見ることができ、それによって自身の如来蔵が示す情報を読み取れます。如来蔵同士は相互作用し通じ合っており、意根が如来蔵に依ることで一切の法を感知できます。一切の法は如来蔵にとって秘密ではなく、それは何もかも知っており、意根もまたそれに従って一切の法を知ることができます。目に見えず、触れることのできない周囲のものも、意根はすべて知ることができ、ただ意識が知らないだけです。身体のすべての生理的反応は意根が調整して生み出したものですが、意識はなぜそのような反応があるのかわかりません。

衆生同士が心を通わせられるのも如来蔵の功徳であり、如来蔵が情報を通じ合わせることで、意根はそれに従ってその情報を知ることができ、そうして相手の状況や心理を知ることができます。その後、意根がそれを意識に伝えることで、意識はいくつかのことを感知できるようになります。人々の関係が良く親密であればあるほど、意根が理解することは多くなり、意識はより強く感知し、より多くの共通の話題と好意を持つようになります。衆生同士の親和力や排斥力とは、すなわち意根の作用を指し、縁もまた意根の覚知作用を指します。なぜなら、意根は無始劫（むしごう）以来存在し、滅したことがなく、経験してきた人・物・事をすべて知っており、隔陰（ごくうん）の迷いがないためです。したがって、衆生が会うと好感や悪感を持ち、縁の深浅を知るのです。これらはすべて意根が知る作用によるものです。