衆生無辺誓い度す
煩悩無尽誓い断つ
法門無量誓い学ぶ
仏道無上誓い成す

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日常開示

2018年02月10日    土曜日     第1 回の開示 合計8回の開示

現量境界における識の了別力大

例えば、意識心が四角い月を思い浮かべると、脳裏には四角い月が現れます。しかし実際に空の丸い月を見た後、目の前の月を四角く想像しようとしても、なかなか思い描けません。これは意識の定力が不足しており、眼前の境界に擾乱され、明晰な非量の想像構築が困難になるためです。

目を開いている時、意識が認識するのは五塵上の法塵です。目を閉じるとき、意識が想像するのは独影境です。目を開けて五塵上の丸い月を見る場合、五俱意識が丸い月を了別し終えると、眼識の現量が配合され、肉眼で見た力が強く作用します。すると意根はそれを確認し支持します。丸い月を見終わった後、改めて四角い月を想像しようとすると非常に困難です。なぜなら丸い月の影像が意識心に残り続け、意識が二つの境界を同時に分別しようとするため、識心が分流され、起こる想像作用が極めて微弱になり、四角い月を想像しにくくなるからです。

独頭意識は最も擾乱を受けやすく、四角い月の想像力が充分に発揮されません。結局のところ独頭意識は非量了別であり、外的な縁が少ないのです。丸い月は現量了別であり、さらに眼識が同時に了別するため、丸い月を想像する勢力が強大になります。独影境を眼前に現出させようとするとやや困難を伴い、故に心中の四角い月は容易に現れません。

もし意識の定力が非常に優れている場合、独頭意識が優勢に立つ可能性があり、心中に四角い月を想像し得ます。これは色塵上の月と矛盾します。この時、丸い月と四角い月が交互に現れるかもしれません。一定の時間ごとに丸くなったり四角くなったりします。定力が極めて優れた人であれば、二つの月が同時に顕現することも、あるいはただ一つの四角い月だけが現れることもあります。自身の定力を試しに訓練してみてください。どの意識が優勢になるかを観察しましょう。もしこのような定力を鍛え上げることができれば、将来あらゆる法を改変し、一念のうちに三千大千世界を変現できるようになります。人々の病を治し調えることも、全てこの定力によるものです。他者の心意を改めることも、全てこの定力に依拠しています。

——生如法師の開示
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『観無量寿経』の観行成就

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