問:麻酔薬を使用した後、浮塵根に問題が生じると、如来蔵は外相分を了別できなくなり、勝義根において触塵を現すことができず、人は痛みを感じなくなります。如来蔵が外相分の六塵を了別するには、正常な浮塵根に縁らなければなりません。浮塵根を離れて了別される根身器は相分ではなく種子であるという認識は正しいでしょうか。
答:如来蔵は常に外六塵に接触し、了別します。浮塵根が正常かどうか、浮塵根の有無に関わらず機能します。浮塵根が正常でない場合、如来蔵は浮塵根を通じて五塵の微粒子を伝達するか、あるいは正常に伝達できず五塵が歪み変形します。浮塵根が存在しなくても、如来蔵は依然として外六塵を了別できます。如来蔵が接触し了別する浮塵根は全て相分であり、種子ではありません。種子は種子位にあり、如来蔵内に形も相もなく存在します。形と相を持つものは種子ではありません。
麻酔薬は勝義根の中枢神経系または一部の伝導神経を麻痺させ、識心が疼痛を覚知するのを防ぎます。如来蔵は正死位を除き、常に浮塵根を通じて外五塵を摂取でき、何ものもこれを妨げることはできません。
全身麻酔の場合、五根が全て機能しなくなると、如来蔵は六塵を了別・伝達できず、意根は色身への期待を断ち、再び転生を図ります。実際、身体が麻酔状態でも血液は凝固せず流動し、呼吸は途絶えず、心拍は持続している限り、如来蔵は五根を通じて五塵を了別・現起し、色身の生命活動を維持します。血液循環や呼吸は六塵の境界に属し、如来蔵がこれを執持・現起しているため、意根は自身の生存と身体の使用可能性を了別できます。
麻酔は神経を麻痺させ信号伝達を阻害しますが、完全に停止させると意根が了別を失い、色身を離脱させる決断に至ります。
重度の全身麻酔時、前六識は滅し、無夢睡眠状態となります。六識の現起には意根と法塵の縁が必要ですが、麻酔薬は勝義根(脳)に作用し、外相分は了別可能でも内五塵・法塵は完全に現起せず、識心の発生を妨げます。意識が回復するのは麻酔薬が失效し、中枢神経系への作用が解除され、如来蔵が伝導神経を通じて六塵微粒子を勝義根に伝達し、内六塵が正常に現起する時です。
如来蔵の身根了別は種子のみならず本質境(外六塵)にも及びます。意根も如来蔵の見分に縁り、身根の使用可否を了別します。麻酔期間が短ければ減少した内相分六塵を感知した意根は捨報を決断せず、五陰身への期待を維持します。しかし作用が長期化すると誤った判断を下す可能性があります。
麻酔中、中枢神経系の六塵相分伝達は異常を来しますが、勝義根内に六塵が完全に消失することはありません。暗黒も色法、静寂も声法として存在します。昏迷中も意根は六塵を了別しつつ覚醒を試み、性境を必要とする清醒プロセスを辿ります。微弱な境界では六識を生起できませんが、独影境が現起すれば意根は色身保持を継続します。
麻酔昏迷時、如来蔵は異常な勝義根に依り異常な法塵を現起させます。一部の覚醒者が夢体験を報告する事実は、内六塵が完全に消失していない証左です。独影境が現存する限り、意根は色身放棄を選択せず、衆生は死を免れます。
通常の麻酔は触覚神経を麻痺させ、特定部位の疼痛知覚を遮断します。重度麻酔は浮塵根に影響し血液循環・酸素供給を阻害、遂には五陰の機能停止を招き、意根が色身離脱を決断するに至ります。
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