衆生無辺誓い度す
煩悩無尽誓い断つ
法門無量誓い学ぶ
仏道無上誓い成す

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日常開示

2018年02月19日    月曜日     第2 回の開示 合計74回の開示

識の生起と変容の縁

問:今世の意識は全く新しい意識であり、前世とは無関係で、前世を認識しないと言われています。意識は意根が法塵と縁して第八識から生じるものですが、その生じた意識は特徴を帯びているのでしょうか?意識は毎日新しく、全て第八識から生じ、全く違いがありません。記憶は勝義根に関係し、勝義根は成像の場所であり、意識は勝義根においてのみ分別を行います。今世の勝義根が今世の意識の特徴を決定します。前世を覚えていない理由は意識にあるのではなく、全く新しい勝義根にあるのです。なぜなら勝義根は色法であり、色法はその如来蔵と第七識と共に転生することはできないからです。意識の特徴は勝義根に関連し、意識の性質は勝義根によって決定されます。胎児の時からこの世の勝義根と、この世の意識の特徴が確立されます。同じ如来蔵から生じた意識において、その心所法は同じですが、異なる点や差異は依然として勝義根にあるということで、この理解は正しいでしょうか?

答:意識は意根と法塵が接触した後、如来蔵から生じます。意識は五陰身に依って存在し、五陰身が変化すれば勝義根が変化し、意識も変わります。前世と今世の意識が依る勝義根が異なれば、意識にも差異が生じます。夢中の意識と覚醒時の意識にも違いがあります。今日と昨日の意識は同じ意識であり、同じ五陰身に属し、同じ内容を記憶していますが、やや差異もあります。事物の認識に違いがあり、観点や見解に違いがあり、記憶に違いがあり、了別性に違いがあります。特に業障が変化し、勝義根が変化すれば、意識の了別性や認知性も変化します。

記憶の問題は業種に関係し、勝義根に関係し、意根に関係します。意根が興味を持つものは記憶が確かに良く、意根がより在意するものは記憶がより良くなります。

意識の発生には一定の縁があり、縁が具わらなければ意識は生じず、縁が変化すれば意識も変化します。夢中の意識と覚醒時の意識は、識種子は同じですが、夢中の独頭意識が了別する内容は、覚醒時の五倶意識では容易に知ることができません。植物状態時の意識と正常時の意識は更に異なります。勝義根に阻害がなく、脳の栄養が豊富であれば意識の記憶機能は良好ですが、逆に脳が栄養不足であれば意識の記憶機能は減退し、了別性も減退し、思惟も減退します。小脳萎縮の人々はこのような状態であり、さらに幻覚や異常な了別現象が現れることもあります。

——生如法師の開示
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