前七識の心体には染汚性と清浄性が共存しており、その染汚性は七識に分別性があるから生じるのではなく、七つの識自体が無始劫以来より無明を蔵し、貪瞋痴の煩悩を蔵しており、本来より染汚されている。七識が万法の運行において、万法を分別する過程で、様々な染汚性は必ず顕現する。七識自体が無明を有しているため、法界の真実の相を知ることができず、それゆえ三界の万法に対して絶えず執取の心行を生じさせ、貪染性が現行してくるのである。
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