如来蔵における業種の蓄積・出力と業果報の実現

如来蔵は、衆生の業果報を直接に実現することができ、意根の思心所を経る必要がなく、因果の酬いも七識による支配を経ずに行われる。如来蔵は直接に色身を成長させ衰老させ、七識による支配を経ない。如来蔵は直接に色身の生滅変異を促し、生存環境と業縁を変化させ、七識による支配を経ない。

衆生が今生で造作する業行は、如来蔵がすべてを蓄積し、身口意の細部に至るまで一切合切、業種の形で記録・保存される。後世において縁が熟する時、如来蔵が業種を出力し、衆生は自らの業種に従って生活し報いを受けることとなる。

これらの業種はすべて意根と相応する。なぜなら意根は生々世々に存在して滅することなく、常にこれらの業を携えて未来世へ至り、報いを受け終わるまで業種は消滅しないからである。一方で六識は新たに出生するものであり、業種を帯びないが、意根の薫染を受けて様々な習気煩悩を顕現することとなる。