問:道端で人を待つ時、心を一つの念に集中させていると、合掌していると10~15分後に体が空になり、呼吸が微細で長く続き、心が安らぎます。手を下ろして立っていると、体が何かに挟まれて動けなくなり、特に両腕が固定され、次第に感覚がなくなります。動こうとすると心が念を失い、念を提げると頭に刺痛を感じます。この不安定な状態は問題でしょうか?座禅の修行が足りず、体に異常が生じているのでしょうか?
答:これは初歩的ではあるが良好な禅定の状態です。禅定を修め始めた当初は、禅定中の身体が自由に動かしにくく、硬直した感じがして動きが取れません。無理に動かそうとすれば、心が苦しくなるか、体のどこかが苦しくなります。何度も禅定を重ねると次第に慣れ、身体はより自由になっていき、動きたい時に動けるようになり束縛を受けなくなります。身心ともに自在に禅定に入出するためには、継続的に禅定を修練し、熟達すれば良いのです。静止した禅定は修めやすく維持しやすいですが、動的な禅定は修めにくく、仮に得たとしても維持が困難です。深く禅定に入った後でなければ、動的な禅定をある程度保つことはできません。
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