衆生無辺誓い度す
煩悩無尽誓い断つ
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仏道無上誓い成す

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日常開示

2021年04月17日    土曜日     第2 回の開示 合計3314回の開示

六識の表面的な現象の背後にある意根の深層心理

問:夏にエアコンをつけたまま寝てしまうと、時々夢を見て、自分が氷雪の世界を歩いていて、体が凍えるほど寒く感じることがあります。唯識の観点から見ると、これはどういうことなのでしょうか? 

答:夜中に眠り込んで体が冷えても、六識が冷たさを感知しなければ、寒さの問題を解決できません。意根は体の冷たさを知っていますが、この状況を処理する手段がなく、布団をかけたりエアコンを消したりできません。そこで体が冷える夢を見て、夢の中で意識に体の冷たさを感じさせ、氷雪の地で震え上がらせるのです。意識が鋭敏な人は目を覚まし、目覚めた後に本当に体が冷えていることを知り、なぜ寒いのか観察してエアコンがついていることに気付けば、エアコンを消して布団をかけ、再び眠りにつきます。意識の警戒心が弱い人は凍え続け、夜明けまで目覚めず、風邪をひくことさえあります。 

このことから、意根が多くの法を知覚しつつも六識の補助がなければ無力で、五蘊の活動を運営できないことが証明されます。六識は意根に仕え、意根の仕事を代行し、意根の要求を満たす存在なのです。夢は全て意根が思考したもので、意根の心理活動は多岐にわたり現れます。夢境に現れ、身口意の行為造作に現れ、様々な心念活動に現れ、情緒に現れ、体の無意識的反応に現れ、身体の自覚なき反応に現れます。意根は如来蔵と共に色身と五蘊を制御調整しており、意根が心を動かせば身体が動き、五蘊が活動を始めるのです。 

普通の人が観察できるのは六識の表面的現象だけか、あるいは意根の心行までも意識に帰属させ、意根と意識の心行を区別できません。意識が消失したり微弱化した後、意根は強く五蘊活動を欲し、五蘊が正常に運行することを望みます。しかし六識が現れず、六識が脆弱だと、五蘊を運行させることができず、意根の焦燥感や無力感は通常の人には体得できません。たとえ知覚してもこれを意識の焦りや無力と誤解し、思想的認識は意識の域に留まり、意識を中心に考えることで、意識の背後にある意根の深層心理まで探究することができないのです。

——生如法師の開示
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