繁中日語

日常開示

2018年06月12日火曜日第1 回の開示 合計627回の開示

法に依って人に依らず、人に依って法に依らず

意識と意根は二人の人間に相当する。ある人がもう一人の人間の心理を観察できないからといって、その人に特定の心理状態や考え、感情などがないと断じることは過誤を犯すことになる。故に意識は煩悩の制約を受けており、識を智に転じていないため、意根の様々な機能作用を観察することは極めて困難である。観察できない場合、意根に対して結論を下すことはできない。

ある法の基準が不明確な場合、二つの法を比較して、甲が乙に合致せず、乙と一致しないからといって甲が誤りであると判断するのは唐突で理知を欠く。乙が必ずしも基準ではなく、正しいとは限らないため、甲が乙と一致しないからといって甲が誤りであるとは断定できない。

ある人が卓越した智慧を持ち、甲も乙も理解し、正しい基準を知っているならば、甲が果たして正しいかどうかを判断し結論を下すことができる。同様に乙が正しいかどうかも判定できる。これを法に依り人に依らずという。逆に、法の究極的な基準を知らず、甲と乙が基準に合致するかを判別する智慧もないまま、一方的に乙を基準と決めつけ、大衆が公認しているから甲が乙に合致しないなら甲は必ず誤りだと断定する場合、これは完全に人に依り法に依らない状態であり、情執の心理に属し、無明の心理に帰する。

——生如法師の開示

如来蔵アーカイブの原理

第六識と第七識における遍行心所法と別境心所法の概説