問:塵相を離れると、識は現起することができません。したがって、前七識の五十一個の心所が作動する際には、必ず一定の塵相を縁とします。前五識は五塵の相分のみを縁とし、これらは色法の塵に属します。第六識と第七識の縁となる対象には、色法の塵もあれば、心法の塵もあるのでしょうか。
答:六識が生じる条件の一つは、根と塵が触れ合うことです。六塵は六識が生起するための必要条件です。しかし、意根が現行して滅しないためには、三界の種子が存在し、貪りと欲求があることが条件となります。意根は無始の時劫より存在し続けていますが、同時に無始より貪瞋痴の煩悩と無明を抱え続けています。
心所法の作動条件は、識が存在する限り、心所法は必ず識心に伴って運行するということです。識とはすなわち心所法の形態を以て運行するものです。
前五識の縁となる対象は色・声・香・味・触の五塵であり、法塵には属しません。第六識・第七識の縁となる対象には、色法の塵(すなわち五塵上の法塵)、独影境、心法の塵(八つの識と八識の心所法)、さらに非色非心の法塵(例えば心不相応行法など)が含まれます。
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