問:如来蔵は衆生の業行を記録し、記憶の全ては如来蔵によって記録されますが、なぜ一般の人は2~3歳以前の記憶が無いのか、あるいは幼少期のことを覚えていないのでしょうか。
答:子供は幼いため、その意識の機能が完全に備わっていないからです。幼少期の出来事は記憶に留まりにくく、成長して意識機能が強固になり、一定の生存経験を積んで初めて記憶力が強まります。年齢が低すぎると、脳の勝義根が未だ完全に発達しておらず、勝義根に依って作用する意識機能も弱いのです。例えば母胎内では胎児にも意識があり、ある程度の事柄を記憶している可能性もありますが、母胎を出ると何も覚えていません。1~2歳、3~5歳以前に経験した大多数の事柄は記憶に残らず、当時は脳が未完成で、意識の記憶力や回想機能が十分に強くなかったためです。
ある人々の脳に障害があったり、脳の栄養不足がある場合、直前にしたことをすぐに忘れてしまいます。脳の栄養不良は記憶力の低下を招きます。従って意識心が回想する機能も脳内の物質を利用しており、脳が十分に発達していないと記憶力が悪化します。意識の機能作用は脳に依存しているのです。
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