問:如来蔵の作用は至る所に遍在していますが、この遍在性ゆえに着手のしようがありません。いかにして如来蔵を見いだせばよいのでしょうか。どのような手段を用いるのですか。
答:必ず禅定の力を修めた後に参究すべきです。そうでなければ解悟の要素が多くなります。もし解悟に留まるならば、如来蔵の作用状況を観察することができず、如来蔵が究竟的にどのように五蘊を生じるかを知ることができません。そうなれば智慧も増長せず、真実の証悟のみが如来蔵と相応するのです。禅定の力が不足している場合は、暫時、参禅に取り組むべきではありません。
我見を断った後は、如来蔵を証得しやすくなります。五陰の機能作用をことごとく否定すれば、如来蔵の作用が顕現します。もし依然として五陰の作用を実在と見なせば、如来蔵の作用は感知できず、それを証得することは極めて困難です。福徳・禅定力・智慧力が具わり、菩薩の六波羅蜜行が成就した時、公案を参究する方法によって証悟を得ることができ、その時に初めて着手する所が現れるのです。
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