衆生無辺誓い度す
煩悩無尽誓い断つ
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日常開示

2021年02月18日    木曜日     第1 回の開示 合計3108回の開示

瑜伽師地論 第十巻(十二因縁)

(三十一)原文:問。すべての善有漏支。彼は何故に学にあらずや。答。流転に堕するが故なり。若し学たる所有の善有漏法は、彼は流転に相違するが故なり。及び明を以て縁と為すが故に支に非ざるなり。

釈:問:十二支中のすべての有漏善法支は、なぜ学処ではないのか。答:有漏の善法も人を堕落させ生死流転させ得るためである。もしすべての有漏善法が学処であるならば、生死流転と矛盾し、無明を破って明が現れることになる。明があれば、十二因縁中の支分に属さなくなる。故に十二支中に学処はないと説く。

原文:問。預流果は当に幾支を已に断ぜりと謂うべきか。答。一切一分なり。全く断ずる者なし。預流果の如し。斯くの如く一来果もまた然り。問。不還果は当に幾支を已に断ぜりと謂うべきか。答。欲界の一切なり。色界・無色界は不定なり。問。阿羅漢は当に幾支を已に断ぜりと謂うべきか。答。三界の一切なり。

釈:問:初果預流果は十二支中で幾支を断じたか。答:預流果は十二支中、各支を一分断じたが、全てを断じたわけではない。預流果と同様に、二果一来果もまた然り。十二支中、各支を一部分断じ、全てを断じたものはない。

問:三果不還果は十二支中で幾支を断じたか。答:不還果は十二支中、欲界に属する一切の支分を断じ、色界・無色界に属する支分は断じたものと未断のものがある。問:阿羅漢は十二支中で幾支を断じたか。答:阿羅漢は三界の一切を断じた。

十二支分は全て三界中で運行し、三界中の支分に属する。阿羅漢は三界の一切の法を断じて無余涅槃に入るため、十二支分は全て断じ尽くされる。三果は初禅以上の禅定を得ており、色界定と無色界定を有する。その心は欲界と相応せず、欲界の貪欲を断じ、瞋恚も断じ、もはや欲界法を行わない。しかし色界・無色界の法は未だ完全に断じず、一部が残留する。この残留分の多少は人によって異なるため、色界・無色界の支分の断除数は不定であると説く。

原文:復次。彼彼の経中に於いて。幾種の言説道理を以て、縁起を説くや。謂わく略説して六種の言説道理による。一に順次第に説く。二に逆次第に説く。三に一分支を以て説く。四に具分支を以て説く。五に黒品を以て説く。六に白品を以て説く。

釈:復次、諸経典において、どのような観点から縁起の理を説いているか。大略六種の方法で縁起法を説示している。第一に十二因縁の順次第に従って縁起法を説く。第二に十二因縁の逆次第によって縁起法を説く。第三に其中一支より説き始め、漸次他の支分に拡大して説く。第四に全体十二支を以て縁起法を説く。第五に悪不善法の方面より縁起法を説く。第六に善法の方面より縁起法を説く。

——生如法師の開示
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