独頭意識は外相分を変えることができるか

三種の能変識が和合して一切の法を出生し、因縁と業種が成熟する時には、一切の法を変化させることができる。しかし外相分を変化させようとするならば、業種を変化させなければならず、これには業種の因縁成熟を変化させる必要がある。外相分を変化させるには、短期的な急激な変化であれ長期的な漸進的変化であれ、第六識・第七識という二つの能変識が非常に強力でなければならず、如来蔵内の業種に変化を促すことができなければならない。業種が変化すれば外相分は変化し得る。もし第六・七識が無力ならば、五倶意識は外相分を変化させる作用を果たせず、夢中の独頭意識はなおさら外相分を変化させられない。外相分を迅速に変化させ得るのは、必ず定中の第六・七識であり、最良なのは定中の独頭意識と意根である。散乱した独頭意識や五倶意識及び意根では不十分で、力がない。

夢中の独頭意識はほとんど外相分を変化させられない。なぜなら意識の力が極めて弱く、あるいは全く力がなく、具体的な業行もないため、業種の転変を促すことができず、外相分を変化させられないからである。覚醒時に独頭意識が妄想にふけっている場合でも、短期的に外相分を変化させることはできない。散乱して無力であるからである。しかし独頭意識が集中して妄想に専念するならば、非常に強力となり、おそらく迅速に外相分を変化させ得る。意根の想いと独頭意識の想いによって、身行や口行を用いずとも業種を変化させ、それによって外相分を変化させることができる。故に心の想い、意の行いもまた業行であり、業報を有するのである。