地界と地性には本来男女の相なし
地界は衆生の色身を形成するが、欲界の衆生において色身は男相と女相に分かれる。しかし地界そのものには男相も女相もなく、一切の相を有さない。地大の種子が色身を形成した後に、初めて男相と女相が分かれるのである。相なき地界が有相の物体と生命体を形成し得る。
我々の色身において、骨格・筋肉・皮膚・髪・爪などは全て地の堅固性に属し、地性と称される。地性自体に男女の相はないが、我々の色身を形成するに及んで男相と女相に分かれる。この男女の相も実は虚妄なるものである。地大は本来相なく差別なきものながら、現じられた相には差別が生ずる。何故か。相は我々が造る業によって決定されるからである。男性の業を造れば、如来蔵は男性の色相を顕現し、女性の業を造れば、その業種が如来蔵に蔵され、如来蔵が地大を送り出して女性の色相を現出させるのである。
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