煩悩というものは、証果を得た後に初禅定が現れ、三果の聖人となって初めて微細な煩悩を断じることができます。まず貪欲を断ち、次に瞋恚を断ち、四果に至って我執と我慢を断ちます。初果と二果の者は煩悩を降伏させるだけで、粗大な煩悩は現れませんが、微細な煩悩は時折現れます。我見を断つ前の凡夫の段階では煩悩を押さえ込むことしかできず、時として抑えきれないこともあります。初禅以上の禅定を得た者も煩悩を抑え込むことはできますが、断除することはできません。四果の阿羅漢は煩悩を断じていますが、習気が時折現れることがあり、自覚なく制御できない場合も他者からの指摘を必要とします。
2
+1